# よくある質問(FAQ) ラマン分光分析アプリケーションについてよくある質問と回答 --- ## 📋 目次 - {ref}`一般的な質問 ` - {ref}`インストールとセットアップ ` - {ref}`データのインポート ` - {ref}`前処理 ` - {ref}`分析と結果 ` - {ref}`機械学習 ` - {ref}`エラーとトラブルシューティング ` - {ref}`高度な使用方法 ` --- (faq-general)= ## 一般的な質問 ### Q1: このアプリケーションは何ができますか? **A:** ラマン分光データの包括的な分析が可能です: - **データ管理**: CSV/Excel形式のスペクトルのインポート、グループ管理、プロジェクト保存 - **データ管理**: CSV/TXT/ASC/ASCII/PKL 形式のスペクトルのインポート、グループ管理 - **前処理**: 40以上の手法(ベースライン補正、スムージング、正規化、微分など) - **探索的分析**: PCA、UMAP、t-SNE、クラスタリング - **統計分析**: t検定、ANOVA、相関分析、効果量計算 - **機械学習**: SVM、Random Forest、XGBoost、ロジスティック回帰 - **可視化**: 高品質なプロット、図のエクスポート - **結果のエクスポート**: データ(CSV / XLSX / JSON / TXT / PKL)、図(PNG / SVG) ### Q2: 無料で使用できますか? **A:** はい、このアプリケーションはMITライセンスの下でオープンソースとして公開されています。商用、研究、教育目的で無料で使用できます。 ### Q3: どのような研究分野に適していますか? **A:** 以下の分野で広く使用できます: - **化学**: 化合物の識別、構造解析 - **材料科学**: ポリマー、セラミックス、複合材料の特性評価 - **生物医学**: バイオマーカー検出、組織分類 - **薬学**: 医薬品の品質管理、偽造品検出 - **環境科学**: 汚染物質の同定 - **法科学**: 証拠物の分析 - **宝石学**: 宝石の真贋鑑定 - **教育**: ラマン分光法の学習と指導 ### Q4: プログラミングの知識は必要ですか? **A:** いいえ、基本的な使用には不要です。グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)ですべての機能にアクセスできます。 ただし、以下の場合はPythonの知識があると便利です: - カスタム前処理手法の追加 - 新しい分析アルゴリズムの実装 - バッチ処理の自動化 - カスタムエクスポート形式の作成 ### Q5: 他のソフトウェアと比較した利点は何ですか? **A:** 主な利点: ✅ **無料でオープンソース**: 商用ソフトウェアと異なり、コストがかかりません ✅ **包括的**: 前処理から機械学習まですべて1つのアプリで ✅ **最新の手法**: 最新の機械学習アルゴリズム(XGBoost、UMAP) ✅ **カスタマイズ可能**: Pythonで拡張可能 ✅ **クロスプラットフォーム**: Windows、macOS、Linux対応 ✅ **活発な開発**: GitHubでのオープンな開発 ✅ **完全なドキュメント**: 包括的な使用ガイドとチュートリアル --- (faq-install)= ## インストールとセットアップ ### Q6: システム要件は何ですか? **A:** **最小要件**: - OS: Windows 10、macOS 11、Ubuntu 20.04以上 - RAM: 4 GB - ディスク: 500 MB空き容量 - Python: 3.12(3.12.x)(ソースから実行する場合) **推奨要件**: - RAM: 8 GB以上 - CPU: マルチコアプロセッサ - ディスク: 1 GB空き容量(SSD推奨) - GPU: CUDA対応(深層学習機能使用時) ### Q7: インストール方法を教えてください **A:** 3つの方法があります: **方法1: 実行可能ファイル(最も簡単)** ```bash # 1. GitHubリリースページからダウンロード # 2. ZIPを解凍またはインストーラーを実行 # 3. アプリケーションを起動 ``` **方法2: Pythonパッケージ** ```bash # (注)PyPI での配布は前提にしていません。 # このリポジトリから実行する場合は、方法3(ソースから)を利用してください。 ``` **方法3: ソースから** ```bash git clone https://github.com/zerozedsc/Raman-Spectroscopy-Analysis-Application.git cd Raman-Spectroscopy-Analysis-Application python -m venv .venv source .venv/bin/activate # Windows: .venv\Scripts\activate pip install -e . python main.py ``` 詳細は[インストールガイド](installation.md)をご覧ください。 ### Q8: "ModuleNotFoundError"が表示されます **A:** 依存関係がインストールされていません。以下を実行してください: ```bash # 仮想環境を有効化 source venv/bin/activate # macOS/Linux venv\Scripts\activate # Windows # 依存関係をインストール pip install -e . # または特定のパッケージ uv pip install numpy scipy scikit-learn PyQt6 matplotlib pandas ``` ### Q9: Windows で "VCRUNTIME140.dll が見つかりません" エラー **A:** Visual C++ Redistributableをインストールしてください: 1. [Microsoft公式サイト](https://aka.ms/vs/17/release/vc_redist.x64.exe)からダウンロード 2. インストーラーを実行 3. アプリケーションを再起動 ### Q10: macOS で "破損しているため開けません" エラー **A:** Gatekeeperの制限を解除してください: ```bash # ターミナルで実行 xattr -cr /Applications/RamanApp.app # または sudo xattr -rd com.apple.quarantine /Applications/RamanApp.app ``` その後、システム環境設定 → セキュリティとプライバシーで「このまま開く」をクリック。 --- (faq-import)= ## データのインポート ### Q11: どのようなデータ形式がサポートされていますか? **A:** 以下の形式をサポートしています: - **CSV** (.csv) - 推奨、最も互換性が高い - **テキスト** (.txt) - タブまたはスペース区切り - **ASCII** (.asc, .ascii) - テキスト形式(波数・強度の2列) - **PKL** (.pkl) - Python/pandas のデータ **期待されるフォーマット**: ```text Wavenumber,Sample1,Sample2,Sample3 400,0.123,0.145,0.112 401,0.134,0.156,0.123 402,0.145,0.167,0.134 ... ``` ### Q12: データが正しくロードされません **A:** 以下を確認してください: **チェックリスト**: - ✅ ヘッダー行がある(列名) - ✅ 第1列が波数 - ✅ 数値データのみ(テキストや空白セルなし) - ✅ すべての行が同じ列数 - ✅ カンマ区切り(CSV) - ✅ 適切なエンコーディング(UTF-8推奨) **よくある問題**: - 小数点がカンマ(`,`)の場合 → ピリオド(`.`)に変更 - タブ区切りの場合 → CSV形式に変換 - 複数のヘッダー行 → 最初の1行のみに ### Q13: 大きなデータセット(数千スペクトル)をロードできますか? **A:** はい、可能です。ただし以下に注意: **推奨事項**: - **RAM**: 8 GB以上推奨 - **ファイルサイズ**: 100 MBまで快適に動作 - **スペクトル数**: 〜5,000スペクトルまで - **波数ポイント**: 〜10,000ポイントまで **大規模データの場合**: 1. データを分割してバッチ処理 2. 波数範囲を制限(関心領域のみ) 3. ダウンサンプリング(必要な場合) 4. 64ビットPythonを使用 ### Q14: 複数のファイルを一度にインポートできますか? **A:** はい、バッチインポート機能があります: ``` データパッケージ → ファイルをインポート → 複数選択(Ctrl/Cmd + クリック) → ロード ``` すべてのファイルが同じ波数範囲である必要があります。 ### Q15: スペクトルをグループ化する方法は? **A:** **方法1: インポート時** 1. データパッケージ → グループ管理 2. 新規グループを作成 3. サンプルを選択してグループに割り当て **方法2: CSVファイル名から** ``` sample_A_001.csv → グループ A sample_A_002.csv → グループ A sample_B_001.csv → グループ B ``` ファイル名のパターンから自動的にグループ化 **方法3: メタデータファイル** 別のCSVファイルでサンプルとグループの対応を定義 --- (faq-preprocess)= ## 前処理 ### Q16: どの前処理手法を使用すればよいですか? **A:** 目的とデータによります: **一般的なパイプライン(初心者向け)**: ``` 1. AsLS (ベースライン補正) - lambda: 100000 - p: 0.01 2. Savitzky-Golay (スムージング) - window: 11 - polyorder: 3 3. ベクトルノルム (正規化) ``` **品質管理用**: ``` 1. AsLS 2. SNV (標準正規変量変換) 3. MSC (多重散乱補正) ``` **微小な差の検出用**: ``` 1. AirPLS (適応的ベースライン) 2. 一次微分 (Savitzky-Golay) 3. 分位点正規化 ``` 詳細は[前処理ガイド](user-guide/preprocessing.md)をご覧ください。 ### Q17: AsLSの`lambda`と`p`パラメータの意味は? **A:** **lambda(平滑化パラメータ)**: - **大きい値** (10⁶-10⁷): 非常に滑らかなベースライン、広いピークに適用 - **中程度** (10⁴-10⁵): 標準的な使用、ほとんどのケースで推奨 - **小さい値** (10²-10³): ピークに追従、狭いベースライン変動用 **p(非対称性パラメータ)**: - **小さい値** (0.001-0.01): ピークを保護、スペクトルがベースライン上にある - **中程度** (0.05-0.1): バランスが取れている - **大きい値** (0.1-0.5): より強い補正、大きなドリフトがある場合 **推奨設定**: ```python # 標準的なラマンスペクトル lambda = 100000 p = 0.01 # 強い蛍光バックグラウンド lambda = 1000000 p = 0.001 # 小さなベースライン変動 lambda = 10000 p = 0.05 ``` ### Q18: 前処理後にピークが消えました **A:** パラメータが強すぎる可能性があります: **原因と解決策**: 1. **スムージングが過剰** - 問題: `window`が大きすぎる(例: 31) - 解決: より小さい値を試す(7-15) 2. **ベースライン補正が過剰** - 問題: `lambda`が小さすぎる、`p`が大きすぎる - 解決: `lambda`を増やす、`p`を減らす 3. **微分の不適切な使用** - 問題: ノイズの多いデータに微分を適用 - 解決: 微分の前にスムージング **ベストプラクティス**: - プレビュー機能を使用して効果を確認 - パラメータを段階的に調整 - 元のスペクトルと比較 ### Q19: 前処理パイプラインを保存できますか? **A:** はい、可能です: **方法1: テンプレートとして保存** ``` 前処理 → パイプライン → 保存 → 名前を入力(例: "標準パイプライン") → OK ``` **方法2: プロジェクトに含めて保存** ``` ファイル → プロジェクトを保存 → (パイプライン設定が自動的に含まれる) ``` **方法3: エクスポートして共有** ``` 前処理 → パイプライン → エクスポート → JSON (他のユーザーと共有可能) ``` ### Q20: バッチで複数のスペクトルに同じ前処理を適用できますか? **A:** はい、自動的に適用されます: ``` 1. すべてのスペクトルを選択(Ctrl/Cmd + A) 2. 前処理パイプラインを構築 3. 「適用」をクリック → すべてのスペクトルに自動的に適用 ``` 進行状況バーが表示され、処理完了後に結果が確認できます。 --- (faq-analysis)= ## 分析と結果 ### Q21: PCAの成分数はいくつにすべきですか? **A:** **推奨アプローチ**: 1. **最初は2-3成分**から始めて可視化 2. **スクリープロット**を確認して最適な数を決定 3. **累積説明分散**を見て、目標(通常90%以上)を達成 **目的別**: - **可視化目的**: 2-3成分(スコアプロット用) - **機械学習の前処理**: 説明分散90-95%に達する数 - **ノイズ除去**: 最初の5-10成分 **例**: ```python # 説明分散を確認 n_components = 10 pca = PCA(n_components=n_components) pca.fit(data) # 累積説明分散をプロット plt.plot(np.cumsum(pca.explained_variance_ratio_)) plt.xlabel('成分数') plt.ylabel('累積説明分散') # 90%に達する成分数を選択 ``` ### Q22: PCAのスコアプロットで外れ値を見つけました。どうすればよいですか? **A:** **ステップ1: 外れ値を確認** ``` 1. スコアプロット上の点をクリック 2. 元のスペクトルを確認 3. データ品質を評価 ``` **ステップ2: 原因を特定** - **測定エラー**: ノイズが多い、シグナルなし → 除去 - **異なるサンプル**: 実際に異なる → 保持、別グループに - **汚染**: バックグラウンド信号 → 可能なら補正、または除去 **ステップ3: 対処** ```text # 除去する場合 data_page → 外れ値を選択 → 削除 # 別グループにする場合 data_page → 外れ値を選択 → 新規グループ作成 ``` ### Q23: クラスタリングで最適なクラスター数を決定する方法は? **A:** 複数の方法があります: **方法1: エルボー法** ``` 1. K-meansを異なるk値で実行(k=2〜10) 2. 各kのイナーシャ(Within-cluster sum of squares)を計算 3. プロット上で「エルボー」を探す ``` **方法2: シルエット分析** ``` 1. 各kのシルエットスコアを計算 2. 最も高いスコアのkを選択 3. スコア > 0.5 が良好 ``` **方法3: デンドログラム(階層的クラスタリング)** ``` 1. 階層的クラスタリングを実行 2. デンドログラムで自然な切断点を探す 3. その高さでクラスター数を決定 ``` **実用的なアプローチ**: - 生物学的/化学的な意味を考慮 - 複数の方法で確認 - サンプルサイズを考慮(クラスターあたり最低5-10サンプル) ### Q24: 統計検定のp値はどう解釈しますか? **A:** **基本的な解釈**: - **p < 0.05**: 統計的に有意な差がある(5%の有意水準) - **p < 0.01**: 非常に有意 - **p < 0.001**: 極めて有意 - **p ≥ 0.05**: 有意な差があるとは言えない **注意点**: 1. **多重比較補正** 複数の検定を行う場合、偽陽性が増加: ``` 100回の検定 × 0.05 = 5回の偽陽性が期待される 解決策: - Bonferroni補正: α_adjusted = 0.05 / 100 = 0.0005 - FDR補正: より緩やか ``` 2. **効果量も確認** p値は統計的有意性のみ示し、実用的な重要性は示しません: ``` - Cohen's d < 0.2: 小さい効果 - Cohen's d 0.2-0.5: 中程度の効果 - Cohen's d > 0.8: 大きい効果 ``` 3. **サンプルサイズの影響** 大きなサンプルサイズでは、小さな差でも有意になる可能性 ### Q25: 結果をエクスポートする方法は? **A:** 現時点のエクスポートは、主に以下の形式に対応しています。 - **データ**: CSV / XLSX / JSON / TXT / PKL - **図(プロット)**: PNG / SVG ※ PDF 形式のレポート生成は現時点では未対応です。 必要な場合は、エクスポートされたデータ/画像を外部ツールでまとめてください。 --- (faq-ml)= ## 機械学習 ### Q26: どの機械学習アルゴリズムを選択すべきですか? **A:** データと目的によります: **初心者/一般的な使用**: ``` Random Forest - バランスが良い - ハイパーパラメータ調整が少ない - 特徴量の重要度を提供 - 過学習に強い ``` **高精度が必要**: ``` XGBoost - 最高の精度(通常) - ハイパーパラメータ調整が重要 - やや遅い - 競技やベンチマークに最適 ``` **解釈性が重要**: ``` ロジスティック回帰 - 最もシンプル - 係数が直接解釈可能 - 線形分離可能なデータに適用 - ベースラインモデルとして最適 ``` **少数のサンプル**: ``` SVM (Support Vector Machine) - 少ないサンプルでも動作 - 高次元データに強い - カーネルトリックで非線形境界 ``` **推奨アプローチ**: 複数のアルゴリズムを試して比較 ### Q27: データをトレーニング/テストセットに分割する必要がありますか? **A:** はい、必須です! **理由**: モデルの汎化性能(新しいデータへの適用能力)を評価するため **推奨分割**: ``` - トレーニング: 70%(モデルの学習用) - テスト: 30%(最終評価用) または - トレーニング: 60% - 検証: 20%(ハイパーパラメータ調整用) - テスト: 20%(最終評価用) ``` **アプリケーションでの実行**: ``` 機械学習 → 設定 → データ分割 → テスト分割: 0.3 ランダムシード: 42(再現性のため) ``` **クロスバリデーションも使用**: ``` 設定 → クロスバリデーション有効化 → Folds: 5 ``` より信頼性の高い評価 ### Q28: 混同行列の読み方を教えてください **A:** **混同行列の例**: ``` 実際のクラス A B C 予測 A [45 3 2] B [ 2 48 1] C [ 1 2 47] ``` **解釈**: - **対角線上の値**: 正しい予測(45, 48, 47) - **対角線外の値**: 誤った予測 **メトリクスの計算(クラスA)**: ``` 真陽性 (TP): 45 偽陽性 (FP): 3 + 2 = 5 偽陰性 (FN): 2 + 1 = 3 真陰性 (TN): 48 + 1 + 2 + 47 = 98 精度 (Precision): TP / (TP + FP) = 45 / 50 = 90% 再現率 (Recall): TP / (TP + FN) = 45 / 48 = 93.75% F1スコア: 2 × (Precision × Recall) / (Precision + Recall) = 91.84% ``` **良い結果の指標**: - 対角線上の値が大きい(濃い色) - 対角線外の値が小さい(薄い色) - すべてのクラスでバランスが取れている ### Q29: モデルが過学習しているか確認する方法は? **A:** **兆候**: ``` 訓練精度: 99% テスト精度: 65% → 過学習!(34%の差) ``` **確認方法**: 1. **訓練/テスト精度の差** - < 5%: 良好 - 5-10%: 許容範囲 - > 10%: 過学習の可能性 2. **学習曲線** ``` エポック数を増やすと: - 訓練誤差: 減少し続ける - 検証誤差: 増加し始める → 過学習 ``` 3. **クロスバリデーションスコアの分散** ``` CV スコア: [0.85, 0.88, 0.86, 0.84, 0.87] 平均: 0.86, 標準偏差: 0.015 → 安定(過学習なし) CV スコア: [0.95, 0.65, 0.90, 0.70, 0.88] 平均: 0.82, 標準偏差: 0.118 → 不安定(過学習の可能性) ``` **解決策**: - より多くのトレーニングデータ - 正則化パラメータの調整 - 特徴量の削減 - より単純なモデルの使用 - データ拡張 ### Q30: 特徴量の重要度を確認できますか? **A:** はい、Random ForestとXGBoostで可能です: **アプリケーション内**: ``` 機械学習 → モデルをトレーニング → 結果タブ → 特徴量の重要度 ``` **プロット**: - 棒グラフで各波数の重要度を表示 - 重要な波数が赤で強調 **使用方法**: 1. **重要な波数を特定**: どの波数が分類に最も寄与するか 2. **化学的解釈**: これらの波数に対応する化学結合を特定 3. **特徴量選択**: 重要度の低い波数を除去(オプション) 4. **スペクトル領域の選択**: 重要な領域に焦点を当てる **例**: ```python # 上位20の重要な波数 top_20_wavenumbers = [1450, 1485, 1590, 1620, ...] # これらに対応する化学結合 # 1450 cm⁻¹: CH₂ bending # 1590 cm⁻¹: C=C stretching ``` --- (faq-troubleshooting)= ## エラーとトラブルシューティング ### Q31: "Memory Error"が表示されます **A:** メモリ不足です。以下を試してください: **即効解決策**: 1. 他のアプリケーションを閉じる 2. ブラウザのタブを減らす 3. アプリケーションを再起動 **データサイズの削減**: ```text # 方法1: スペクトル数を減らす 全データを複数のバッチに分割 # 方法2: 波数範囲を制限 関心領域のみを選択(例: 500-2000 cm⁻¹) # 方法3: ダウンサンプリング 2ポイントごと、3ポイントごとに選択 ``` **システムアップグレード**: - RAMを増設(8 GB → 16 GB) - 64ビットPythonを使用 - スワップファイルを増やす ### Q32: アプリケーションがクラッシュします **A:** **ログを確認**: ```bash # ログファイルの場所 Windows: %APPDATA%\RamanApp\logs\ macOS: ~/Library/Logs/RamanApp/ Linux: ~/.local/share/RamanApp/logs/ # 最新のログを開く cat app.log ``` **一般的な原因と解決策**: 1. **PyQt6エラー** ```bash # PyQt6を再インストール uv pip uninstall PyQt6 uv pip install PyQt6 ``` 2. **NumPy/SciPyエラー** ```bash # 互換性のあるバージョンをインストール uv pip install numpy==1.24.0 scipy==1.11.0 ``` 3. **破損した設定ファイル** ```bash # 設定をリセット rm -rf ~/.config/RamanApp/ # macOS/Linux # または rd /s "%APPDATA%\RamanApp" # Windows ``` ### Q33: 図が表示されません **A:** **確認項目**: 1. **Matplotlibバックエンド** ```python import matplotlib print(matplotlib.get_backend()) # 'Qt5Agg' または 'Qt6Agg' のはず ``` 2. **グラフィックスドライバ** - 最新のドライバに更新 - ハードウェアアクセラレーションを無効化(テスト) 3. **環境変数** ```bash # Qt設定 export QT_DEBUG_PLUGINS=1 # デバッグ情報を出力 ``` **回避策**: ``` 設定 → グラフィックス → 「ソフトウェアレンダリングを使用」にチェック ``` ### Q34: "Singular matrix"エラーが出ます **A:** 数学的に特異な行列(逆行列が存在しない)です。 **原因**: - **重複データ**: 完全に同一のスペクトル - **線形従属**: 一部の波数が他の線形結合 - **ゼロ分散**: すべての値が同じ波数がある **解決策**: ```text # 1. 重複を除去 data_page → 重複を削除 # 2. 分散が低い特徴量を除去 前処理 → 特徴量選択 → 「分散閾値で選択」→ 閾値: 0.01 # 3. PCAで次元削減 分析 → PCA → n_components: min(n_samples, n_features) - 1 ``` ### Q35: プロジェクトファイルが開けません **A:** **原因の確認**: ```python # ファイルの整合性チェック import json with open('project.json', 'r') as f: try: data = json.load(f) print("ファイルは有効です") except json.JSONDecodeError as e: print(f"破損しています: {e}") ``` **回復方法**: 1. **バックアップから復元** ``` ファイル → プロジェクトを開く → バックアップフォルダを探す ``` 2. **手動修復** テキストエディタで開いてJSON構文エラーを修正 3. **新規プロジェクト** 最悪の場合、データを再インポート **予防策**: - 定期的なバックアップ(自動バックアップを有効化) - バージョン管理(Git使用) - クラウドストレージに保存 --- (faq-advanced)= ## 高度な使用方法 ### Q39: カスタム前処理手法を追加できますか? **A:** はい、Pythonコードで追加可能です: ```python # 1. カスタム関数を定義 import numpy as np def my_custom_method(spectrum, param1=10, param2=0.5): """ カスタム前処理手法 Parameters ---------- spectrum : np.ndarray 入力スペクトル param1 : int パラメータ1 param2 : float パラメータ2 Returns ------- np.ndarray 処理済みスペクトル """ # カスタムロジック processed = spectrum * param2 + param1 return processed # 2. レジストリに登録 from functions.preprocess.registry import MethodRegistry MethodRegistry.register( name="my_method", function=my_custom_method, category="Custom", description="私のカスタム手法", parameters={ "param1": {"type": "int", "default": 10, "min": 1, "max": 100}, "param2": {"type": "float", "default": 0.5, "min": 0.0, "max": 1.0} } ) # 3. アプリを再起動 # → 前処理メニューに自動的に表示される ``` 詳細は[開発ガイド](dev-guide/contributing.md)をご覧ください。 ### Q40: Pythonスクリプトからアプリの機能を使用できますか? **A:** 現時点では、公式にサポートされたPython API / CLIは提供していません。 自動化が必要な場合は、GUI上のフォルダ読み込みやエクスポート機能をご利用ください。 ### Q41: バッチ処理を自動化できますか? **A:** 現時点では、コマンドラインによるバッチ実行は未対応です。 代替として、GUIで以下を組み合わせて運用できます: - データパッケージの**フォルダ読み込み**(複数ファイルをまとめて取り込み) - 必要な結果の**エクスポート**(CSV / XLSX / JSON / TXT / PKL、図: PNG / SVG) ### Q42: 他のソフトウェアとデータを交換できますか? **A:** はい、一般的な形式でのやり取りを想定しています。 **インポート(現時点で対応)**: - CSV / TXT / ASC / ASCII / PKL **エクスポート(現時点で対応)**: - データ: CSV / XLSX / JSON / TXT / PKL - 図(プロット): PNG / SVG ※ MAT/HDF5/SPC などの専用形式は現時点では未対応です。 ### Q43: リアルタイムデータ取得はサポートされていますか? **A:** 現時点では、主にファイル読み込みベースのワークフローです。 装置からのリアルタイム取得(例: SDK連携)は準備中のため、GUI上の機能としては未対応の場合があります。 ### Q44: クラウドでアプリケーションを実行できますか? **A:** 本アプリはデスクトップGUIアプリケーションとして提供されており、クラウド実行(Docker/サーバーモードなど)は現時点では未対応です。 ### Q45: ヘルプやサポートを受けるには? **A:** 複数のサポートチャネルがあります: **ドキュメント**: 1. **[ユーザーガイド](user-guide/index.md)** - 完全な機能ドキュメント 2. **[はじめに](getting-started.md)** - セットアップと基本の流れ 3. **[API リファレンス](api/index.md)** - 開発者向けドキュメント 4. **[トラブルシューティング](troubleshooting.md)** - 問題解決ガイド **コミュニティ**: - **GitHub Discussions**: [質問と議論](https://github.com/zerozedsc/Raman-Spectroscopy-Analysis-Application/discussions) - **GitHub Issues**: [バグ報告と機能リクエスト](https://github.com/zerozedsc/Raman-Spectroscopy-Analysis-Application/issues) **質問するときのヒント**: ``` 良い質問の例: 「AsLSベースライン補正を適用すると、1000 cm⁻¹付近のピークが 消えてしまいます。lambda=100000、p=0.01を使用しています。 スペクトルは蛍光バックグラウンドが強いです。推奨されるパラメータは?」 含めるべき情報: ✓ 実行している操作 ✓ 使用しているパラメータ ✓ 期待される結果と実際の結果 ✓ エラーメッセージ(ある場合) ✓ アプリケーションのバージョン ✓ オペレーティングシステム ``` --- ## 📚 追加リソース ### 学習資料 - **[クイックスタート](quick-start.md)** - 5分で開始 - **[はじめに](getting-started.md)** - セットアップと基本の流れ - **[分析手法](analysis-methods/index.md)** - すべての手法の説明 ### コミュニティリソース - (準備中) ### 開発者リソース - **[GitHub](https://github.com/zerozedsc/Raman-Spectroscopy-Analysis-Application)** - ソースコード - **[貢献ガイド](dev-guide/contributing.md)** - 開発方法 - **[API ドキュメント](api/index.md)** - プログラマティックアクセス --- **さらに質問がありますか?** このFAQで質問への回答が見つからない場合は、[GitHub Discussions](https://github.com/zerozedsc/Raman-Spectroscopy-Analysis-Application/discussions)で質問を投稿してください。 --- **最終更新**: 2026年1月24日